コンセプト

Sternklangのコンセプトは「エネルギー代謝速度の最大化」です。

ケーブルの音質は、導体(信号線)の「振動特性」と、導体表面の単位面積あたりに掛かる負荷(絶縁体の質量や絶縁体による導体の締め付け圧力)とのバランスで決まる、私はそう考えます。

絶縁体の役割は、文字通りの「絶縁」と、導体の共振を止めること、そして、外部振動を導体に伝えないこと、この3つです。

導体の共振を止めるために必要な負荷の大きさは、導体の「弾性」と「質量」の大きさに比例します。また、「弾性」は、導体の「材質と断面形状」によって決まります。

経験則から、共振を止めるために必要な負荷の大きさが「小さい」ケーブルは音に躍動感があり、振幅の小さい高域信号(空間情報を豊富に含む)の減衰も小さくなります。

他方、「外部振動を導体に伝えないための絶縁体」という発想は絵に描いた餅であり、現実は、外部振動のエネルギーをケーブル内部に閉じ込め、その代謝を遅らせることで音楽を窒息させます。そのため、弊社のケーブルでは、「外部振動を伝えないための絶縁体」を排除しています。

Ephemera series(エフェメラ・シリーズ)の導体は厚さ0.035mm×幅7mmの銅箔であり、同じ断面積を持つ丸線の8倍の表面積と極めて小さい弾性を持っています。そのため、導体の共振を止めるために必要な負荷(導体表面の単位面積あたりに掛かる負荷)を丸線の1/8以下で済ませています。

また、SARUME series(サルメ・シリーズ)は、外乱ノイズに強い同軸構造にエフェメラのコンセプトを導入し、丸線導体を用いるケーブルとして「振動エネルギーの代謝速度」の限界に挑んだものです。導体には弾性の小さい銀と金の合金を使用しています。

私にとってオーディオ・ケーブルの導体は、無機質な固体ではなく、無数の細胞が息づく生命体です。

一つひとつの細胞が振動エネルギーの減衰機構を持ち、他の無数の細胞と連携して身体としてのケーブルのエネルギー代謝が行われる...それが私の考える理想のケーブルです。そのためには、無数の細胞を絶縁体で窒息させてはならないのです。

あなたが所有し、熟知していらっしゃるはずのオーディオ・システムの真の実力を知って頂きたい。それが私の願いです。

有限会社シュテルンクランク
代表取締役
寺村幸治
pagetop
  • Ephemera
  • Sarume
  • Konus Audio